新しいアクションカメラの購入を検討中で、「DJI Osmo Nano vs Insta360 GO Ultra」と検索しているあなたは、どちらのモデルが自分の撮影スタイルに合っているのか、具体的な違いを知りたいと思っているのではないでしょうか。デザインと携帯性の違いはもちろん、カメラ性能と画質比較、手ブレ補正の精度、そしてアプリ連携と編集機能まで、気になる点は多いはずです。
また、実際の撮影シーン別の使いやすさや、バッテリー持ちと充電方法、さらには音声録音機能の違いやアクセサリーと拡張性も重要な判断材料になります。最終的には価格とコストパフォーマンスを吟味し、結局どんな人におすすめなのか、失敗や後悔のない選択をしたいですよね。この記事では、これら全ての疑問に答えるため、両モデルをあらゆる角度から徹底的に比較・解説します。
- 両モデルのスペックとデザインにおける核心的な違い
- 実際の撮影シーンでどちらがより使いやすいか
- ソフトウェアや拡張性を含めたエコシステム全体の比較
- あなたの撮影スタイルに最適なモデルの最終的な見極め
DJI Osmo Nano vs Insta360 GO Ultra スペック徹底比較
このセクションでは、両モデルの基本的な性能、いわゆる「スペック」に焦点を当てて比較していきます。デザインから画質、バッテリー性能まで、購入前に知っておくべきハードウェアの核心的な違いを詳しく見ていきましょう。
- デザインと携帯性の違いをチェック
- カメラ性能と画質比較でわかる実力
- ジンバル級?手ブレ補正の精度は
- バッテリー持ちと充電方法の利便性
- 内蔵マイクの音声録音機能の違い
デザインと携帯性の違いをチェック

DJI Osmo NanoとInsta360 GO Ultraは、どちらもカメラ本体とスクリーン付きのドック(ポッド)で構成されるモジュラーデザインを採用していますが、その思想には明確な違いがあります。これが携帯性や使い勝手に大きく影響するため、最初に理解しておくべき重要なポイントです。
Osmo Nanoは、カメラモジュール(52g)とビジョンドック(72g)が磁石で合体する方式です。この設計のユニークな点は、スクリーンの向きを前後に付け替えられること。これにより、アクション撮影とVlog撮影の両方に対応できます。ただ、この切り替えには一度カメラを取り外して再装着する手間が必要となり、素早い視点変更には向きません。合体時の重心が少し高くなるため、安定しない場所に置くと倒れやすいという注意点もあります。
一方、GO Ultraはカメラモジュール(53g)をアクションポッド(108g)に収納する一体感のあるデザインです。最大の特徴は、2.5インチのフリップアップ式タッチスクリーンで、Vlog撮影時の自撮りモードへの切り替えが片手で瞬時に行えます。システム全体の重量は161gとNanoより重くなりますが、バランスが取れており、より一つのカメラとしての一体感があります。
要するに、GO Ultraは「素早い自撮りが得意なVlogカメラ」としての側面が強く、Osmo Nanoは「より意図的に構図を決めて撮る多目的小型カメラ」という性格が色濃いと言えるでしょう。
カメラ性能と画質比較でわかる実力
次に、カメラの心臓部であるセンサーと画質について比較します。両モデルともにこのクラスでは大型のセンサーを搭載しており、画質レベルは非常に高い次元で競い合っています。
機能 | DJI Osmo Nano | Insta360 GO Ultra |
センサーサイズ | 1/1.3インチ CMOS | 1/1.28インチ CMOS |
最大ビデオ解像度 | 4K/60fps | 4K/60fps |
最大スローモーション | 4K/120fps | 1080p/240fps |
視野角 (FOV) | 143° | 156° |
プロ向けカラー | 10-bit D-Log M | Active HDR (4K30fps) |
写真解像度 | 35MP | 50MP |
ストレージ | 64GB/128GB 内蔵 | microSDカード (最大2TB) |
センサーサイズはほぼ同じで、低照度性能も甲乙つけがたいレベルです。ただ、映像制作に対するアプローチが根本的に異なります。
Osmo Nanoの最大の特徴は、プロ向けの「10-bit D-Log M」カラープロファイルで撮影できることです。これはカラーグレーディング(色編集)を前提としたフラットな映像で、編集で自分好みの色を極限まで追求したいクリエイターにとって大きなメリットとなります。スローモーション撮影においても4K/120fpsに対応しており、技術的な映像表現力で優位に立っています。
対照的に、GO Ultraは「Active HDR」モードを搭載しており、カメラ内で自動的に鮮やかで美しい映像を生成します。難しい編集作業なしで、撮ったままでもSNS映えする映像が手軽に得られるのが魅力です。
画質を追求するなら、編集の手間を惜しまないユーザーにはOsmo Nanoが、手軽に綺麗な映像を楽しみたいユーザーにはGO Ultraが向いていると考えられます。
ジンバル級?手ブレ補正の精度は

アクションカメラにとって、手ブレ補正は命とも言える機能です。激しい動きの中でも滑らかな映像が撮れるかどうかは、カメラの評価を大きく左右します。
DJI Osmo Nanoは、定評のある「RockSteady 3.0」という電子式手ブレ補正技術を搭載しています。これに加えて、「HorizonBalancing」機能により、カメラが最大30度傾いても映像の水平を保つことが可能です。一般的なランニングやサイクリングなどのアクティビティでは、非常に効果的にブレを抑制してくれます。
一方、Insta360 GO Ultraは、業界最高レベルと名高い「FlowState」安定化技術と、カメラが360度回転しても水平を維持する「360 Horizon Lock」を備えています。この組み合わせは、まさにジンバルを使ったかのような滑らかな映像を実現し、特に激しいアクションスポーツにおいてその真価を発揮します。
どちらの補正機能も非常に高性能ですが、一般的な評価では、特に水平維持機能の強力さにおいてInsta360のアルゴリズムにわずかながら軍配が上がることが多いようです。ただし、Osmo Nanoの補正も日常的な用途では十分すぎるほどの性能を持っており、大きな差とは言えないかもしれません。
バッテリー持ちと充電方法の利便性
撮影を快適に続けるためには、バッテリー性能と充電のしやすさが鍵となります。この点において、両モデルはそれぞれに長所と短所を持っています。
まずランタイムですが、カメラ単体での撮影可能時間はOsmo Nanoが1080pで最大90分と、GO Ultraの約70分を上回ります。ドックやポッドと合体させた状態での総ランタイムは、どちらも約200分とほぼ同じです。
しかし、充電速度ではGO Ultraが圧倒的に有利です。カメラ単体をわずか12分で80%まで急速充電できるのに対し、Osmo Nanoは約20分かかります。この差は、撮影の合間に素早く充電して次のシーンに備えたい場合に、大きなアドバンテージとなるでしょう。
まとめると、一度の充電で長く撮影したい場合はOsmo Nanoが、バッテリーが切れても素早く戦線復帰したい場合はGO Ultraが便利だと言えます。ご自身の撮影スタイルが、途中で充電できる環境か、それとも長時間連続で撮影することが多いかを考えて選ぶのが良いでしょう。
内蔵マイクの音声録音機能の違い
映像作品において、音声の質は映像そのものと同じくらい重要です。特にVlogなど、話者の声をクリアに届けたい用途では、内蔵マイクの性能が問われます。
DJI Osmo NanoとInsta360 GO Ultraは、どちらもカメラモジュールにマイクを内蔵しており、日常的な音声を記録するには十分な性能を持っています。風切り音を低減する機能も両モデルに搭載されており、屋外での撮影にも配慮されています。
大きな違いは、外部マイクとの連携です。Osmo Nanoは、別売りのDJI Micとレシーバーなしで直接ワイヤレス接続できるという大きな強みを持っています。これにより、非常に高音質な音声をケーブルレスで簡単に収録可能です。プロレベルの音質を求めるユーザーにとっては、これは決定的なメリットとなり得ます。
一方、GO Ultraは単体での音声収録が基本となります。内蔵マイクの音質もかなり良く、オーディオモードも4つ用意されていて音質にもこだわった設計です。

GO UltraにもDJI MicがBlietoothで接続できます。
今のところInsta360の純正マイク「Mic Air」には非対応です。
DJI Osmo Nano vs Insta360 GO Ultra 使い勝手を徹底比較
ここからは、実際の撮影現場での「使い勝手」に焦点を当てて比較します。アクセサリーの豊富さやアプリの機能性、そして価格まで、クリエイティブな活動をサポートする要素を多角的に検証し、どちらがあなたのパートナーとしてふさわしいかを探ります。
- アクセサリーと拡張性で広がる世界
- アプリ連携と編集機能の使い心地
- 撮影シーン別の使いやすさを検証
- 価格とコストパフォーマンスを分析
- 結局、どんな人におすすめなのか?
- DJI Osmo Nano vs Insta360 GO Ultra あなたへのおすすめ
アクセサリーと拡張性で広がる世界


アクションカメラの魅力は、マウントやアクセサリーを活用して様々な視点から撮影できる点にあります。エコシステムの充実度は、カメラの可能性を大きく広げる要素です。
DJI Osmo Nanoは、NDフィルターや各種マウントなど、機能的で実用的なアクセサリーを揃えています。特に、前述の通りDJI Micとのネイティブな互換性は大きなアドバンテージです。エコシステム全体としては、質実剛健なラインナップと言えるでしょう。
一方、Insta360 GO Ultraは、非常に広大でクリエイティブなアクセサリーエコシステムを誇ります。標準的なマウントに加え、潜水ケース、再利用可能な粘着マウント、ペットにも取り付けられるストラップなど、ユニークで面白いアイテムが豊富に用意されています。これらのアクセサリーを使えば、他の人とは一味違ったユニークな映像を撮影するチャンスが広がります。
ただし、GO Ultraのマウントシステムは旧モデルのGO 3Sとは互換性がないため、以前からのユーザーはアクセサリーを買い直す必要がある点には注意が必要です。
創造性を刺激するような多彩なアクセサリーを求めているならInsta360 GO Ultraが、基本的なアクセサリーと高音質マイク連携を重視するならDJI Osmo Nanoが魅力的に映るはずです。
アプリ連携と編集機能の使い心地
現代のアクションカメラは、スマートフォンアプリと連携してこそ真価を発揮します。撮影した映像をいかに手軽に、そしてクリエイティブに編集できるかが、ユーザー体験を大きく左右します。
DJIの「Mimo」アプリは、カメラの遠隔操作や設定変更、基本的な編集テンプレートなどを提供します。機能的で安定していますが、比較的シンプルでオーソドックスな作りです。より高度な編集を行いたい場合は、PC用の「Studio」アプリを利用することになります。
対照的に、Insta360のアプリとPCソフト「Studio」は、業界でもトップクラスの機能性と使いやすさで広く認知されています。特にモバイルアプリは非常に強力で、AIが自動でハイライトシーンを繋ぎ合わせてくれる「自動編集」機能や、ユニークなエフェクトを手軽に追加できる「ショットラボ」など、初心者でもプロ並みの動画を簡単に作成できる機能が満載です。
さらに、GO Ultraは撮影後に映像のアスペクト比を自由に変更できる「FreeFrameビデオ」機能を搭載しており、一つの動画からSNS向けの縦動画とYouTube向けの横動画を両方書き出すといった柔軟な使い方が可能です。
ソフトウェアの力で編集の手間を減らし、クリエイティブな表現を楽しみたいのであれば、Insta360のエコシステムが非常に強力な選択肢となるでしょう。
撮影シーン別の使いやすさを検証


これまでの比較を踏まえ、具体的な撮影シーンでどちらのカメラが使いやすいかを考えてみましょう。
Vlog・自撮り撮影
このシーンでは、Insta360 GO Ultraに軍配が上がります。フリップするだけで即座に自撮りモードに入れる手軽さと、フレーミングしやすい2.5インチの大型スクリーンは、Vlog撮影において大きなアドバンテージです。
長時間イベント・旅行
長時間の撮影では、ストレージの柔軟性が重要になります。内蔵ストレージのみのOsmo Nanoは、容量がいっぱいになると撮影を中断してデータを転送する必要があり、ワークフローが滞る可能性があります。一方、microSDカードを交換できるGO Ultraは、カードの枚数だけ実質無制限に撮影を続けられるため、旅行やイベント撮影に適しています。
本格的な映像制作(Bカメラとして)
メインカメラと色を合わせる必要がある本格的な映像制作の現場では、DJI Osmo Nanoが輝きます。カラーグレーディング耐性の高い10-bit D-Log Mで撮影できるため、ポストプロダクションで柔軟な色調整が可能です。DJI Micとの連携で高音質なインタビューを収録できる点も魅力です。
アクションスポーツ
激しい動きを伴うアクションスポーツでは、Insta360 GO Ultraの強力な「360 Horizon Lock」が威力を発揮します。カメラがどんなに回転しても映像の水平を保ち続けるため、見やすく迫力のある映像を記録できます。
価格とコストパフォーマンスを分析
最終的な判断を下す上で、価格は非常に重要な要素です。両モデルの価格と、それに含まれる価値を比較してみましょう。
DJI Osmo Nanoは、64GBモデルが43,890円(税込)からと、非常に戦略的な価格設定で登場しました。プロ向けのD-Log M撮影や4K/120fpsスローモーションといった高度な機能をこの価格で利用できるのは、驚異的なコストパフォーマンスと言えます。
一方、Insta360 GO Ultraの標準セットは64,800円(税込)と、プレミアムな価格帯に位置します。この価格差には、より大型のフリップスクリーン、交換可能なストレージによる柔軟なワークフロー、そしてAI編集機能が豊富な優れたソフトウェアエコシステムといった、ユーザー体験を向上させるための付加価値が含まれています。
単純な安さや技術的なスペックを重視するならOsmo Nanoが、撮影から編集までのトータルな体験のスムーズさや手軽さを求めるならGO Ultraが、それぞれ優れたコストパフォーマンスを持っていると言えるでしょう。
結局、どんな人におすすめなのか?
これまでの分析を総合すると、それぞれのカメラがどのようなユーザーに最適かが見えてきます。
DJI Osmo Nanoがおすすめな人
このカメラは、画質のコントロールを最優先し、カラーグレーディングなどの編集作業に時間をかけることを厭わない「技術志向のクリエイター」に最適です。メインカメラの色味と厳密に合わせたい本格的な映像制作者や、自分の作品世界を色で表現したいYouTuberにとって、D-Log M機能は他に代えがたい価値を提供します。また、価格を抑えつつもプロレベルの画質を求めるユーザーにとっても、最高の選択肢となるでしょう。
Insta360 GO Ultraがおすすめな人
こちらは、撮影から共有まで、とにかくスムーズでストレスのない体験を求める「ストーリーテラー」にぴったりのカメラです。難しい設定や編集はAIに任せて、自分は目の前の体験を記録することに集中したいVlogger、旅行クリエイター、そして家族の思い出を残したい人々にとって、最高のパートナーになります。Appleの「探す」機能に対応しているなど、日常生活に溶け込む安心感や利便性も、このカメラを選ぶ大きな理由になるはずです。
DJI Osmo Nano vs Insta360 GO Ultra あなたへのおすすめ
この記事では、DJI Osmo NanoとInsta360 GO Ultraという、マイクロモジュラーアクションカメラの二大巨頭を徹底的に比較しました。最後に、あなたのカメラ選びの最終判断に役立つよう、重要なポイントをまとめます。
- 技術志向で画質を追求するならDJI Osmo Nano
- 手軽さとシームレスな体験を求めるならInsta360 GO Ultra
- Osmo Nanoはプロ向けの10-bit D-Log M撮影が可能
- GO Ultraは編集不要で美しいActive HDR映像が撮れる
- デザインはOsmo Nanoが前後付け替え式、GO Ultraがフリップ式
- Vlog撮影の手軽さではGO Ultraが優位
- ストレージはOsmo Nanoが内蔵式、GO Ultraが交換式microSDカード
- 長時間のイベント撮影にはGO Ultraが有利
- カメラ単体のバッテリー持続時間はOsmo Nanoが長い
- 充電速度はGO Ultraが圧倒的に速い
- 手ブレ補正はどちらも強力だが、水平維持はGO Ultraが優れる
- Osmo NanoはDJI Micとワイヤレスで直接連携可能
- Insta360のアプリはAI編集機能が非常に豊富で使いやすい
- アクセサリーの創造性や多様性はInsta360がリード
- 価格はOsmo Nanoの方が約2万円安く、コストパフォーマンスが高い
- あなたの撮影スタイルと編集ワークフローが選択の決め手となる