こんにちは。SnapGadget、運営者のすながじぇです。
コンデジのボケ感って、気になりますよね。スマホのポートレートも便利だけど、輪郭が変だったり、背景の溶け方が急だったりで「なんか違う…」となりがちです。だからこそ、コンデジで自然に背景をぼかす撮り方を知っておくと、写真の楽しさが一段上がります。
この記事では、コンデジがボケないと感じる理由から、1インチやAPS-Cなどのセンサーサイズ、F値と焦点距離の考え方、ポートレートやマクロでのコツ、玉ボケの作り方までまとめていきます。RX100やG7X、GR IIIx、X100VIが気になっているあなたにも、選びやすい基準を用意しました。
結論を先に言うと、ボケ感は「買い替え」だけじゃなく「撮り方」でかなり伸びます。今のコンデジでもできること、次に買うなら失敗しにくい考え方、どっちも一気に片づけていきますよ。
- コンデジでボケ感が出る仕組み
- コンデジがボケない原因と対策
- 背景をぼかす撮り方の具体例
- ボケ感重視のおすすめ機種の考え方
コンデジのボケ感は仕組みで決まる
ここでは、コンデジでボケ感が出る(または出にくい)理由を、できるだけ噛み砕いて整理します。結論から言うと、スペック表のF値だけ追いかけると迷子になりやすいので、センサーサイズ・焦点距離・距離の3点セットで見ていきます。

コンデジがボケない理由
まず「ボケない」は故障じゃないです
最初に安心してほしいのは、あなたのコンデジが「ボケない=壊れている」って話じゃないことです。むしろ多くのコンデジは、旅行や日常の記録で失敗しないように、ピントが合う範囲が広め(被写界深度が深め)になりやすい設計なんですよ。ここ、気になりますよね。
「背景がとろける写真」を狙うときは、この“失敗しにくさ”が逆に壁になります。特に小型センサーの機種は、同じ画角を作るために実焦点距離が短くなり、その結果、ピントが合って見える範囲が広がってしまいます。だから、スマホっぽい広角で撮ると背景が残りやすい、という流れです。
ボケ感は「量」だけじゃなく「質」もある
もうひとつ大事なのが、ボケの見え方って“量”だけじゃない点です。スマホのポートレートで感じる違和感って、背景がボケてるかどうか以前に、輪郭が不自然だったり、髪の毛の先が欠けたり、背景のボケ方が急に切り替わったりしますよね。あれは計算処理の都合で出やすいクセです。
一方で、光学的なボケは、ピント面からじわっと溶けていく「なだらかさ」が出やすい。これがいわゆる空気感とか立体感につながります。なので、コンデジで狙うべきは「ただボケる」だけじゃなく、ピント面からの自然なグラデーションも含めたボケ感です。
ボケない原因の“あるある”チェック
- 広角端で撮っている(背景が写り込みやすい)
- 被写体から離れて撮っている(被写界深度が深くなる)
- 背景が近い場所で撮っている(奥行きが作れない)
- オートで絞られている(明るい屋外で起きがち)
じゃあ、どうすればいい?の方向性
対策はシンプルで、仕組みに逆らわないことです。具体的には「寄る」「背景を遠くにする」「望遠を使う」この3つ。これだけで、同じコンデジでも“あ、ちゃんとボケる”に近づきます。次のセクションから、その根拠になるセンサーサイズやF値の話、そして撮り方を順番に解像度上げていきます。
覚え方(ざっくり)
ボケ感は「センサー」「焦点距離」「距離」で決まる。F値は大事だけど、単独で見ると誤解しやすいです。
センサーサイズと1インチ

ボケ感を左右する最重要パーツはセンサー
ボケ感を狙うなら、まず見てほしいのがセンサーサイズです。コンデジだと、よく見るのは1/2.3型・1/1.7型・1インチ(1.0型)・APS-Cあたり。一般的に、同じような画角で撮るなら、センサーが大きいほど背景を柔らかくぼかしやすいです。
理由はややこしく聞こえるけど、感覚的には「大きいセンサーは、同じ画角でも大きなボケの円を作りやすい」って理解でOKです。だから、ボケ感を優先するなら、スペック表でいちばん最初に見たいのは「F値」より先に「センサー」です。
1インチが“現実的に強い”と言われる理由
1インチ(1.0型)は、コンデジの中では「持ち歩けるサイズ感」と「ボケ感」のバランスが良いラインです。APS-Cほどの余裕はないけど、1/2.3型とは世界が変わります。特に、寄れる機種や望遠側を使える機種だと、ボケの作りやすさがグッと上がります。
しかも1インチは、暗所耐性や階調(グラデーション)も伸びやすいので、ボケの“質”にも効きます。背景が暗く落ちる場面や、夕方〜夜で玉ボケを作るときも、描写が荒れにくくて助かるんですよ。
ボケ感で選ぶなら目安はこの順
- 最優先:APS-C(GR系、X100系など)
- バランス:1インチ(RX100、G7X系など)
- 工夫前提:1/1.7型・2/3型などの名機
小さいセンサーでも“勝ち筋”はあります
とはいえ、1/1.7型や2/3型の名機がダメって話ではないです。むしろ、レンズが異常に明るい世代のコンデジは、近接や望遠で一気にボケ感が出ることがあります。中古で手頃に“雰囲気”を楽しみたい人には、ここが面白い沼です。
ただし、同じ感覚で適当に撮って「APS-Cみたいにボケてよ!」は無理が出ます。勝ち筋は、撮影距離を詰めるか、望遠側を使うか、背景を遠くにするか。つまり、仕組みの使い方が大事になります。
| センサー規格 | 代表例 | ボケ感の傾向 | 得意な戦い方 |
|---|---|---|---|
| APS-C | GR III/IIIx、X100シリーズ | 素直にボケやすい | 寄る+背景距離で上質 |
| 1インチ(1.0型) | RX100、G7X | 寄る・望遠で強い | テレマクロが刺さる |
| 1/1.7型・2/3型 | LX7、XZ-2、X30 | 近接や望遠で伸びる | 寄り+背景整理 |
| 1/2.3型 | 一般的なズーム機 | 工夫しないと厳しい | 望遠+背景距離が必須 |

F値と焦点距離の目安

F値だけで判断するとハズしやすい理由
「F1.8だからボケるはず」と思って買ったのに、思ったよりボケない…これ、あるあるです。理由はシンプルで、同じF値でもセンサーが違えばボケ方が変わるから。さらに言うと、ボケ(被写界深度)はF値だけじゃなく、焦点距離、撮影距離、背景までの距離など複数要因で決まります。
この“複数要因”はメーカーも公式に整理しています。深度(被写界深度)は、焦点距離やF値、撮影距離、背景との距離などで変わる、という説明は一次情報として参照できます。(出典:Canon USA「Depth of Field」)
等価F値の考え方は“比較の道具”
イメージとしては、フルサイズ換算の考え方に近いです。ボケ量を比較するときは、F値だけじゃなく「等価F値(F値×クロップ係数)」で見たほうが納得しやすいです。とはいえ、毎回計算するのは面倒なので、私は“ざっくりルール”で覚えるのを推します。
ざっくりルール(迷いを減らす)
- 同じF値なら、センサーが大きいほどボケやすい
- 同じセンサーなら、望遠ほどボケやすい
- どんな機種でも、寄るほどボケやすい
焦点距離は“ボケの作りやすさ”に直結します
焦点距離(見かけの画角)が長いほど、背景が大きくぼけやすいのは、被写界深度が浅くなりやすいのと、背景が圧縮されて整理しやすいからです。ポートレートが中望遠(だいたい50〜100mm相当)で撮りやすいと言われるのも、この効果が大きいです。
一方で広角は、背景が写り込みやすい上に、被写体から離れがちなのでボケづらい。ボケ感狙いで広角を使うなら、ワイドマクロのように「とにかく寄る」が正解になります。
| 状況 | おすすめの狙い方 | 理由 |
|---|---|---|
| 人物をふわっと撮りたい | 中望遠で寄る | 圧縮+浅い被写界深度 |
| テーブルフォト | マクロで寄る | 距離が短いほど効く |
| 風景で主題を立てたい | 主題を前に置き背景を遠く | 奥行きの差で分離 |
| 夜の玉ボケ | 開放+点光源を背景に | ボケ円が出やすい |
注意
スペック表の数値はモデルや設定で変わります。正確な仕様や対応モードは公式サイトをご確認ください。購入に不安がある場合は、カメラ専門店で用途を伝えて相談するのがいちばん確実です。
背景をぼかす撮り方

いちばん効くのは「奥行き」を作ること
ここからは「撮り方」です。機材の差があっても、やり方でボケ感はかなり変わります。特に効くのは、被写体と背景の距離を意識すること。ここ、ちょっと意外かもですが、F値を弄るより効く場面が多いです。
基本の式はこれだけ覚えておくと強いです。
ボケ量 ∝ (被写体と背景の距離) / (カメラと被写体の距離)
つまり、あなたが被写体に寄るだけじゃなく、被写体を背景から引き離すのが効きます。壁の前で撮るより、背景に奥行きがある場所(通路・公園・室内なら奥の壁が遠い場所)に移動するだけで、同じコンデジでも「お、ボケるじゃん」になりやすいです。
「寄る」→「背景を遠く」→「望遠」の順でやると失敗しにくい
私がよくすすめる練習の順番はこれです。まず寄る。次に背景を遠く。最後に望遠。理由は、寄るのが一番わかりやすく変化が出るからです。背景を遠くにするのは“環境選び”。望遠はブレやすいので最後に回すと失敗が減ります。
ボケ感が出やすい配置のコツ
- 被写体は背景からできるだけ離す
- あなたは被写体に近づく(寄れる範囲で)
- 可能なら望遠側も試す
設定面の“実用”アドバイス
設定が触れる機種なら、A(Av)モードがあると楽です。開放側(F値小さめ)にして、明るすぎるなら露出補正やNDフィルター(内蔵がある機種)で調整。シャッタースピードが遅くなりすぎたらISOを上げる、という順番が現実的です。
まず試すと良い設定の目安
- 絞り:できるだけ開放(最小F値)
- AF:瞳AFや顔検出があればON
- 露出補正:明るい背景で顔が暗いときに+側
- シャッター速度:手ブレしない範囲を優先
望遠ズームのテレマクロ

テレマクロは“コンデジのボケ感”最短ルート
コンデジのボケ感を一気に上げるなら、私はまずテレマクロを推します。やり方は簡単で「望遠側にズームして、ピントが合うギリギリまで寄る(または最短撮影距離まで近づく)」だけ。これ、やってみると変化が大きいので面白いですよ。
望遠にすると、背景が圧縮されてスッキリ見えやすい上に、被写界深度が浅くなってボケが増えます。F値がそこまで明るくなくても、焦点距離の効果でカバーできる場面が多いです。特に、背景がごちゃつく街中や室内で“整理されたボケ”が作りやすいのがメリットです。
手順を「固定化」すると再現性が上がります
テレマクロで大事なのは、手順を毎回同じにすること。私はだいたい、①望遠端にする→②最短撮影距離に近づく→③背景を遠くにする→④ピント合わせ、の順です。これを固定化すると、どの機種でも結果が安定しやすいです。
テレマクロの型(これだけでOK)
- ズームは望遠側(テレ端)へ
- ピントが合うギリギリまで寄る
- 背景はできるだけ遠くに置く
- 手ブレしそうなら一歩戻って安定優先
| よくある悩み | 起きやすい原因 | 解決の打ち手 |
|---|---|---|
| ピントが合わない | 最短撮影距離より近い | 少し離れる/AF枠を小さく |
| ブレる | 望遠で手ブレ増 | SSを上げる/体を固定 |
| 背景がうるさい | 背景が近い | 場所を変える/角度を変える |
| 暗くてISOが上がる | 室内+望遠 | 窓際へ/照明を足す |
注意
望遠は手ブレしやすいです。シャッタースピードを上げる、手ブレ補正をONにする、明るい場所を選ぶなどで安定します。暗所で無理すると画質が荒れることもあるので、あくまで一般的な目安として調整してください。
ちなみに、テレマクロや夜の撮影でブレを防ぐなら、ポケットに入るサイズのミニ三脚が1つあると劇的に歩留まりが良くなります。マンフロットのPIXIなどが定番で頑丈です。
▲テーブルフォトでも構図が固定できるので、ボケ感の練習には必須級です。
マクロモードで玉ボケ

玉ボケは「点光源×開放×距離」がセット
「玉ボケ」は、点光源が丸くボケるあれです。イルミネーション、木漏れ日、街灯、反射する水面など、点の光があるシーンで狙えます。ここ、めちゃくちゃテンション上がるポイントですよね。
コツは、できるだけ開放(F値を小さく)にして、被写体に寄って、背景に点光源を置くこと。マクロモードがある機種なら、近接でピントを合わせやすいので有利です。さらに「背景を遠く」にできると、玉が大きくなりやすいです。
被写体は“主役”を小さく置くと映えやすい
玉ボケって、ただ背景を丸くするだけだと散らかることがあります。おすすめは、前景に小さな主役を置くこと。たとえば、コップの縁、アクセサリー、花、料理の湯気、看板の一部など。主役を小さく置いて、背景の玉を“雰囲気”として使うと、写真が急に作品っぽくなります。
そして意外と大事なのが、点光源の数と配置です。点が多すぎると騒がしくなるので、最初は「少ない点光源」を選ぶのが成功しやすいです。
玉ボケが作りやすい場面
- 夕方の木漏れ日(背景がキラキラする)
- イルミネーション(点が作りやすい)
- 街灯+濡れた路面(反射が点になる)
- ガラス越しの光(柔らかくなる)
| 玉ボケが小さい | 玉ボケが大きい | 改善の方向 |
|---|---|---|
| 被写体から離れている | 被写体に寄っている | マクロで距離を詰める |
| 背景が近い | 背景が遠い | 奥行きがある場所へ移動 |
| 絞られている | 開放に近い | Av/Aモードで開放へ |
| 点光源が多すぎる | 点光源が適量 | フレーミングで整理 |
豆知識
少し絞ると玉ボケが多角形っぽくなることがあります。これは絞り羽根の形の影響なので、失敗じゃなく「そういう表現」だと思ってOKです。
コンデジのボケ感重視おすすめ
ここでは「結局どれを選べばいいの?」に答えます。ボケ感を軸にしつつ、持ち歩き・撮りたいジャンル(スナップ、ポートレート、テーブルフォト)に合わせて、あなたが迷いにくい基準でまとめます。

高級コンデジおすすめの基準
選び方のゴールは「撮れる絵」より「撮りやすさ」
ボケ感狙いの高級コンデジおすすめは、私の中では「センサー」「レンズの明るさ」「寄れるか」「望遠が使えるか」の4点でだいたい決まります。ここが揃うほど、撮り方の自由度が上がります。
ただ、もう一段リアルな話をすると、最終的には「あなたが持ち出すかどうか」が勝ちです。いくらボケる機種でも、重い・デカい・操作が面倒だと持ち出さなくなります。なので私は、ボケ感と同じくらい操作のしやすさやいつも持てるサイズ感もセットで見ます。ここ、沼にハマる前に抑えると幸せになれます。
選ぶ基準(チェックリスト)
- センサー:できれば1インチ以上、理想はAPS-C
- レンズ:明るい(広角でF1.8前後、望遠でもF2.8前後だと強い)
- 最短撮影距離:寄れるほどボケの選択肢が増える
- 操作性:絞り優先(A/Av)や露出補正が触りやすいと上達が早い
用途別に“刺さる条件”が変わります
あなたが撮りたいのが人物中心なら、中望遠域が使えるか、顔検出や瞳AFの使い勝手はどうか、が効きます。テーブルフォト中心なら、最短撮影距離と、寄ったときの描写が安定するかが大事。スナップ中心なら、立ち上がりの速さ、片手で操作できるか、露出補正が触りやすいか、みたいな“テンポ”が効きます。
このあたりは数値だけで判断しづらいので、レビューや実機触りが効きます。とはいえ、購入前に全部触るのは難しいですよね。だからこそ、まずはこの4点チェックで候補を絞って、最後に「自分の用途に合うか」を詰めるのが失敗しにくいです。
注意
価格や在庫はタイミングで大きく変わります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。購入や買い替えの最終判断に不安がある場合は、販売店やカメラ専門店などの専門家に相談するのがおすすめです。
GR IIIxでスナップ

“スナップの気持ちよさ”とボケ感の両立
スナップでボケ感を楽しみたいなら、GR IIIxはかなり有力です。APS-Cセンサーの余裕があるので、コンデジでも「ピント面が立つ」感じが出しやすいです。スナップって、日常の光や空気のニュアンスが大事なので、ここが刺さると写真が一気に楽しくなります。
GR IIIxは、背景が整理しやすい画角で、被写体の存在感を作りやすいのが特徴です。もちろん万能ではなくて、超広い風景を一枚に収めたいなら別の選択肢が良い場面もあります。でも「日常の中で、主役を立てたい」には強いです。
ボケ感を出す具体的な撮り方
ボケ感のコツは、被写体との距離を詰めること。テーブルフォトや小物なら、寄って撮るだけで背景がスッと溶けます。さらに、背景は遠くに置く。これだけで“コンデジっぽさ”が消えます。
スナップだと、つい引きで撮ってしまいがちなんですが、ボケ感を狙う日は「一歩寄る」を意識すると当たりが増えます。寄りづらい場面なら、背景を選ぶ。壁の前は避けて、奥行きがある場所を探す。街中でも、路地の奥、階段の先、店内の奥行きなど、意外と“背景が遠いスポット”はあります。
GR IIIxで失敗しにくい型
- 被写体に寄る(撮影距離を詰める)
- 背景は遠く(奥行きがある場所を選ぶ)
- 点光源があれば玉ボケも狙う
- 迷ったら露出補正で明るさを整える
相性がいい撮り方
- 近接スナップ(コーヒー、雑貨、花)
- 背景を遠くにできる場所での人物撮影
- 光がきれいな夕方〜夜の点光源で玉ボケ
GR IIIxは人気すぎて常に品薄ですが、もし定価近くで在庫があればかなりラッキーです。40mmという画角は「注視した視野」に近いので、ボケ感を使ったスナップが本当に作りやすいですよ。
X100VIでポートレート

“撮る体験”を楽しみつつ、ボケ感もちゃんと出す
ポートレート寄りでボケ感も欲しい、そして撮る体験も楽しみたいならX100VI系の立ち位置は強いです。APS-C+明るめのレンズで、背景のボケがなだらかに落ちる絵になりやすいです。ここ、写真の気持ちよさに直結します。
人物を撮るときって、ボケ量の強さだけじゃなくて、肌の階調や光の回り込み、背景の溶け方の自然さが効きます。X100VI系は、そのあたりを“いい感じ”にまとめやすいタイプだと私は思っています。
背景の選び方で、写真が別物になります
人物は、背景が近いとどうしてもごちゃつきやすいので、撮影場所が大事。公園の小道、窓際の逆光、背景に奥行きがあるカフェなど、背景を遠くにできる環境を選ぶだけで一気に良くなります。逆に、壁の前は避けたい。どうしても壁なら、壁から被写体を離す。これだけでボケ方が変わります。
あと、ポートレートでよくある失敗が「背景はボケてるのに、主役が立たない」パターン。これは主役の明るさや色が背景と同化していることが多いです。撮影位置を少し変えて背景を暗くする、逆光で輪郭に光を回す、服の色と背景の色をズラす。こういう工夫が、ボケ感以上に効くことがあります。
ポートレートでボケ感を“上品に”出すコツ
- 背景は遠く、色はシンプルな場所を選ぶ
- 顔の明るさを優先し、露出補正で整える
- 寄りすぎて歪むなら一歩引いて構図で勝つ
- 点光源があれば玉ボケで雰囲気を足す
X100VIは「所有する喜び」も込みで素晴らしいカメラですが、入手難易度が高いのが難点。新品が見つからない場合は、状態の良い中古や、前モデルのX100Vを楽天などでチェックしてみるのも現実的な選択肢です。
注意
人物撮影は、プライバシーや肖像権にも配慮が必要です。公開や共有の前に、撮影許可・掲載許可を取るのが安心です。イベントや施設によっては撮影ルールがあるので、現地の案内や運営の指示も確認してください。
RX100とG7Xを比較

1インチは“持ち歩けるボケ感”の現実解
1インチの代表格がRX100系とG7X系。どっちも「ポケットに入るのに、ボケ感がちゃんと出る」ラインで、スマホからの乗り換えで満足しやすいゾーンです。ここを選ぶと、日常の持ち出し頻度が落ちにくいのが強いんですよ。
ざっくり言うと、RX100はモデルによってズームレンジやレンズの明るさが違うので、型番選びが大事。G7X系はポートレート向きのレンジで使いやすいモデルが多く、寄れる・望遠が使えるが噛み合うとボケ感を作りやすいです。
比較の軸は「明るい短ズーム」か「望遠で圧縮」か
RX100系は、明るい短ズームで室内や夕方に強いモデルがあったり、望遠側を伸ばして圧縮でボケを作るモデルがあったりします。どっちが正解というより、あなたが撮りたいものに合うほうを選ぶのが大事です。
G7X系は、日常・人物・カフェ・旅行あたりを一台で回しやすいバランス型になりやすい印象です。特に“人物をそれっぽく撮りたい”ニーズに対して、扱いやすいレンジと明るさが揃っていると、結果が出やすいです。
| 比較ポイント | RX100系 | G7X系 |
|---|---|---|
| モデル差 | レンズ構成の差が大きい | 系統として選びやすい |
| ボケの作り方 | 明るい短ズーム or 望遠で圧縮 | 中望遠域+寄りで作りやすい |
| おすすめの考え方 | 目的(写真/動画)で型番を決める | 人物・日常の両方で迷いにくい |
▼ボケ感重視で選ぶならこのモデル
RX100シリーズでボケを優先するなら、レンズが明るい(F1.8-2.8)「M5A」が名機です。望遠はいりません、とにかく明るく撮りたい、という人はこちら。
人物撮影や動画もバランスよく撮りたいなら、G7 X Mark IIIが肌色の発色もきれいで使いやすいです。
買う前に“自分の撮り方”を決めると後悔が減ります
あなたが「被写体に寄って撮る」タイプなら、寄りやすさやマクロ性能が効きます。逆に「少し離れて人物を撮る」タイプなら、中望遠域の使いやすさが効きます。どっちもやりたいなら、バランス型のモデルを選ぶのが無難です。
あと、コンデジは操作感も大事。露出補正が触りやすい、AFが迷いにくい、電源オンから撮れるまでが速い。このへんがストレスだと持ち出しが減ります。スペック表だけで判断しきれないので、気になるモデルは購入前に“操作の流れ”を想像してみるのがおすすめです。
「スマホとコンデジの違い」をもう少し深掘りしたいなら、SnapGadget内のコンデジとスマホ比較:画質・性能の違いも合わせてどうぞ。判断がかなりラクになります。
コンデジのボケ感を楽しむためのまとめ

まとめ:ボケ感は“選び方”と“作り方”で勝てます
最後にまとめです。コンデジのボケ感は、機材だけで決まるというより、仕組みを理解して、距離と背景をコントロールできるかで伸び方が変わります。あなたが今のカメラで「ボケない」と感じているなら、まずは寄る・離す・望遠・背景を遠く、の4点を試してみてください。ここ、やるだけで体感が変わるはずです。
悩み別の“最短回答”
あなたの悩みが「人物がそれっぽくならない」なら、背景の奥行きと中望遠(または望遠側)を優先。悩みが「料理や小物がイマイチ」なら、マクロで寄るのが近道。悩みが「夜の雰囲気が出ない」なら、点光源+開放+背景距離で玉ボケを作る。悩みのタイプ別に打ち手を固定すると、上達が早いです。
今日から試せる順番
- 背景が遠い場所に移動する
- 被写体に寄れるだけ寄る(マクロも試す)
- 望遠側でテレマクロをやってみる
- それでも足りなければ1インチ以上を検討
買い替えの結論:迷ったらこの2ライン
買い替えを考えるなら、APS-C(GR系・X100系)か、1インチ(RX100・G7X系)を基準にすると失敗が減ります。APS-Cはボケ感の余裕が大きく、撮り方の自由度が上がりやすい。1インチは、持ち歩きやすさとボケ感のバランスがよく、日常で使い続けやすい。どっちも“正解”です。
あとは、あなたがどれくらい持ち歩きたいか、どれくらい操作を楽しみたいか。ここで選ぶと後悔が減ります。私は「持ち歩けるほうが勝つ」派なので、サイズと操作性の相性もぜひ見てください。
より俯瞰で「一眼レフ級の高性能コンデジ」を見たいなら、一眼レフ級の高性能コンデジおすすめも参考になります。予算を抑えるなら、型落ちコンデジ選びのポイントもチェックしておくと安心です。
注意
価格や仕様、供給状況は変動します。正確な情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。あなたの用途や予算に合うか不安な場合は、カメラ専門店などの専門家に相談した上で最終判断するのがおすすめです。

