スマートフォンを超える美しい写真を撮りたいと思い、ミラーレスカメラに興味を持ったものの、「種類が多すぎて何から選べばいいかわからない」と悩んでいませんか。初めてのカメラ選びでは、専門用語の多さや価格の違いに戸惑い、失敗や後悔をしたくないと感じるのは自然なことです。
この記事では、ミラーレス初心者におすすめの機種を軸に、初心者に優しいミラーレスの選び方から、初めてでも使いやすい操作性、コスパ重視のおすすめミラーレスまで、あなたの疑問を解消します。さらに、初心者に人気のエントリーモデルの中から、持ち運びに便利な軽量コンパクトなミラーレスや、思い出作りに最適な旅行にぴったりのカメラも紹介。
初心者でもきれいに撮れる機能、スマホ連携が便利な機種の利点、写真の表現が豊かになるレンズ交換の楽しみ方、そして最初に揃えたい初心者におすすめのアクセサリーまで、カメラ選びに必要な情報を網羅的に解説します。
- 自分にぴったりの一台を見つけるための具体的な選び方
- 主要カメラメーカーそれぞれの特徴と得意分野
- 用途や予算に応じた最適な初心者向けモデル
- カメラ購入と同時に揃えるべき必須アクセサリー
ミラーレス初心者におすすめ【選び方編】

- 失敗しない!初心者に優しいミラーレスの選び方
- 初めてでも使いやすい操作性のカメラとは?
- 持ち運び楽々!軽量コンパクトなミラーレス
- 初心者でもきれいに撮れる便利な機能
- 写真の共有に!スマホ連携が便利な機種
失敗しない!初心者に優しいミラーレスの選び方

ミラーレスカメラを初めて選ぶ際、最も重要なのは、カタログスペックの数字に惑わされず、自分にとって本当に必要な機能を見極めることです。特に初心者が注目すべきポイントは、「センサーサイズ」「オートフォーカス性能」「手ブレ補正」の3つになります。
センサーサイズは「APS-C」が最適解
センサーは、光を電気信号に変えるカメラの心臓部であり、そのサイズが大きいほど高画質で背景をぼかしやすくなります。プロ向けの「フルサイズ」は最高画質ですが、カメラ本体もレンズも大きく高価になりがちです。一方で、スマートフォンより格段に大きく、画質・サイズ・価格のバランスが最も優れているのが「APS-C」サイズのセンサーです。初心者の方が最初のカメラとして選ぶなら、このAPS-C搭載モデルが最適な出発点と言えます。
オートフォーカスは「瞳AF」対応が鍵
オートフォーカス(AF)は、被写体にピントを合わせる機能です。特に、人物やペットの瞳を自動で検出してピントを合わせ続けてくれる「瞳AF」や「動物瞳AF」機能は、初心者にとって非常に強力な味方となります。動き回る子どもやペットの表情をシャープに捉えたいなら、この機能の有無はカメラ選びの大きなポイントになります。
手ブレ補正は「ボディ内」にあると安心
手ブレ補正は、撮影時のわずかな揺れを補正し、写真のブレを抑える機能です。レンズ側に補正機能がある場合と、カメラ本体に内蔵されている「ボディ内手ブレ補正(IBIS)」があります。ボディ内手ブレ補正があれば、どんなレンズを装着しても補正効果が得られるため、特に薄暗い室内や夜景を手持ちで撮影する際に大きな安心感をもたらします。
初めてでも使いやすい操作性のカメラとは?

高機能なカメラであっても、操作が複雑で使いこなせなければ意味がありません。初心者にとっては、手に持った時のフィット感やボタンの配置といった「エルゴノミクス」が、撮影を楽しむ上で非常に大切です。
カメラを選ぶ際は、実際に店舗で手に持ってみることをおすすめします。グリップが自分の手にしっくりくるか、ボタンやダイヤルが自然に指の届く位置にあるかを確認することで、長時間の撮影でも疲れにくい一台を見つけることができます。
また、モニターの仕様も操作性を左右します。モニターの角度を自由に変えられる「バリアングル液晶」や「チルト液晶」は、地面すれすれの低いアングルや、人混みの上から撮影するハイアングルなど、通常では難しい構図での撮影を容易にします。特に、自撮りやVlog撮影を考えている場合は、モニターを自分の方に向けられるモデルが必須です。タッチ操作に対応していれば、スマートフォンのように直感的にピントを合わせる場所を選んだり、設定を変更したりできるため、初心者でもスムーズに扱うことが可能です。
持ち運び楽々!軽量コンパクトなミラーレス
ミラーレスカメラが初心者におすすめされる大きな理由の一つが、そのコンパクトさにあります。一眼レフカメラと比較して、内部のミラー機構がないため、本体を大幅に小型・軽量化できます。
カメラは、どれだけ高性能でも、持ち出すのが億劫になってしまっては宝の持ち腐れです。特に、普段使いや旅行での使用を考えている場合、軽さは正義と言えます。本体重量が500g以下のモデルであれば、レンズと合わせてもカバンに気軽に入れて持ち運べるでしょう。
さらに携帯性を追求するなら、「マイクロフォーサーズ」というセンサーサイズのカメラも選択肢に入ります。APS-Cよりもセンサーが小さい分、カメラ本体もレンズも非常にコンパクトなシステムを組むことが可能です。画質面ではAPS-Cに一歩譲る部分もありますが、旅行や登山など、荷物を少しでも軽くしたい場面では、この上ないメリットを感じられます。
初心者でもきれいに撮れる便利な機能

現代のミラーレスカメラには、写真の失敗を減らし、撮影をサポートしてくれる便利な機能が数多く搭載されています。
その代表格が、電子ビューファインダー(EVF)による「見たままが撮れる」体験です。EVFを覗くと、明るさや色合いの設定が反映された後の「完成イメージ」がリアルタイムで表示されます。これにより、「撮ってみたら思ったより暗かった」といった露出の失敗が劇的に減り、初心者の写真上達を大きく助けてくれます。
前述の通り、高精度な「瞳AF」も失敗を防ぐ強力な機能です。被写体が動いてもカメラが自動で瞳にピントを合わせ続けてくれるため、撮影者は構図作りに集中できます。
また、ボディ内手ブレ補正も、特に初心者にとっては心強い機能です。手ブレしやすい薄暗いシーンでも、シャッタースピードを遅くして明るい写真を撮ることが可能になります。これらのアシスト機能が充実しているカメラを選ぶことが、きれいな写真を撮るための近道となります。
写真の共有に!スマホ連携が便利な機種

撮影した写真をすぐにSNSでシェアしたり、友人に送ったりしたいと考える方は多いでしょう。現在のミラーレスカメラのほとんどは、Wi-FiやBluetoothによるスマートフォン連携機能を標準で搭載しています。
この機能を使えば、専用アプリを通じて、撮影した写真をワイヤレスでスマートフォンに転送できます。カメラで撮った高画質な写真を、その場ですぐにスマートフォンで編集・加工し、SNSにアップロードすることが可能です。
さらに、スマートフォンをカメラのリモコンとして使うこともできます。集合写真を撮る際に、スマートフォンの画面で写りを確認しながらシャッターを切ったり、三脚を使った風景撮影で、カメラに触れずにシャッターを切りたい時などに非常に便利です。カメラ選びの際には、各メーカーの専用アプリの使いやすさや機能性を、レビューなどで確認してみるのも良いでしょう。
ミラーレス初心者におすすめ【実践・機種編】

- まずはコレ!初心者に人気のエントリーモデル
- 予算で選ぶコスパ重視のおすすめミラーレス
- 思い出をきれいに残す旅行にぴったりのカメラ
- 写真の幅が広がるレンズ交換の楽しみ方
- カメラと揃えたい初心者におすすめアクセサリー
- 【総括】ミラーレス初心者おすすめモデルの選び方
まずはコレ!初心者に人気のエントリーモデル

市場には数多くのミラーレスカメラがありますが、特に初心者から高い支持を得ている定番の入門モデルが存在します。これらのモデルは、使いやすさ、画質、価格のバランスが非常に優れており、最初のカメラとして安心して選ぶことができます。ここでは、各メーカーを代表する人気のモデルを比較してみましょう。
機能 | Canon EOS R50 | Nikon Z 30 | Sony α6400 | FUJIFILM X-S20 |
センサーサイズ/画素数 | APS-C / 24.2MP | APS-C / 20.9MP | APS-C / 24.2MP | APS-C / 26.1MP |
AFシステム | デュアルピクセルCMOS AF II | ハイブリッドAF (瞳/動物検出) | ファストハイブリッドAF (リアルタイム追尾) | ハイブリッドAF (AI被写体検出) |
ボディ内手ブレ補正 | なし | なし | なし | あり (最大7.0段) |
動画性能 | 4K/30p | 4K/30p | 4K/30p | 6.2K/30p |
ファインダー | あり | なし | あり | あり |
液晶モニター | バリアングル | バリアングル | 180°チルト | バリアングル |
重量 (約) | 375g | 405g | 403g | 491g |
特徴 | 簡単操作と優れたAF性能 | Vlog撮影に特化した機能 | 圧倒的なAF追従性能 | 高い画質と動画性能、手ブレ補正 |
例えば、キヤノンの「EOS R50」は、非常に軽量なボディに上位機種譲りのAF性能を搭載しており、家族写真などを手軽にきれいに撮りたい方に最適です。ニコンの「Z 30」は、Vlog撮影に特化しており、YouTuberを目指す方の入門機として人気があります。
ソニーの「α6400」は、発売から時間が経っていますが、今なおトップクラスのAF性能を誇り、動きの速い被写体を撮りたい方におすすめできます。富士フイルムの「X-S20」は、手ブレ補正や高い動画性能を備え、写真も動画もこだわりたいクリエイティブな方にぴったりの一台です。
予算で選ぶコスパ重視のおすすめミラーレス

カメラは高価な買い物ですので、予算内で最大限の性能を引き出したいと考えるのは当然です。コストパフォーマンスを重視する場合、いくつかの選択肢が考えられます。
一つは、少し前の世代のモデルを選ぶことです。例えば、ソニーの「α6400」は、最新モデルではありませんが、そのオートフォーカス性能は現在のエントリーモデルと比較しても遜色なく、価格がこなれてきているため非常に高いコストパフォーマンスを誇ります。写真の基本的な画質は数年前のモデルでも十分すぎるほど高いため、最新機能にこだわらなければ、型落ちした人気モデルは賢い選択です。
もう一つの選択肢は、マイクロフォーサーズ規格のカメラです。パナソニックの「LUMIX G100D」は、非常にコンパクトなボディにファインダーとバリアングル液晶の両方を搭載し、動画機能も充実しているにもかかわらず、レンズキットが手頃な価格で入手できます。センサーサイズが小さい分、レンズも小型で安価なものが多いため、システム全体を安く揃えられる点も大きな魅力です。
思い出をきれいに残す旅行にぴったりのカメラ

旅行にカメラを持っていくなら、画質はもちろんのこと、携帯性が何よりも大切になります。一日中持ち歩いても苦にならない軽さと小ささは、カメラ選びの重要な要素です。
この点で最も優れているのが、マイクロフォーサーズ規格のカメラでしょう。OM SYSTEMの「PEN E-P7」は、クラシックで美しいデザインと、ジャケットのポケットにも収まるほどの圧倒的なコンパクトさが魅力です。約337gという軽さでありながら、強力なボディ内手ブレ補正を搭載しているため、薄暗い教会や夜の街並みも手持ちで美しく撮影できます。
前述の通り、パナソニックの「LUMIX G100D」も旅行に適した一台です。小型軽量でありながら、日中の屋外でも見やすい電子ビューファインダーを備えているため、構図をじっくり決めて撮影に集中できます。Vlog機能も充実しており、旅の思い出を動画で記録したい方にも最適です。もちろん、キヤノンの「EOS R50」のような軽量なAPS-Cモデルも、十分旅行に最適な選択肢と言えるでしょう。
写真の幅が広がるレンズ交換の楽しみ方

ミラーレスカメラの最大の魅力は、レンズを交換することで多彩な表現が可能になる点です。最初はカメラとセットで販売されている「キットレンズ」から始めるのが一般的ですが、2本目のレンズとして「単焦点レンズ」を手にすると、写真の世界が大きく広がります。
単焦点レンズとは、ズームができない代わりに、非常に明るい(F値が小さい)レンズのことです。この「明るさ」がもたらすメリットは大きく二つあります。一つは、背景を大きくぼかした、いわゆる「プロっぽい」写真を簡単に撮れることです。被写体を際立たせ、印象的なポートレートや物撮りが可能になります。
もう一つのメリットは、暗い場所での撮影に強いことです。多くの光を取り込めるため、室内や夕暮れ時でも、ノイズの少ないクリアな写真を撮ることができます。各メーカーから、比較的手頃な価格で高性能な単焦点レンズが発売されており、最初のステップアップとして最適です。
ブランド/マウント | おすすめレンズ | 35mm判換算焦点距離 | 主な特徴 |
キヤノン RF | Canon RF50mm F1.8 STM | 80mm (APS-C) | 明るく手頃なポートレートレンズ |
ソニー E (APS-C) | SONY E 35mm F1.8 OSS | 52.5mm | 手ブレ補正付きの万能標準レンズ |
ニコン Z (DX) | NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 | 36mm | コンパクトで明るいスナップ用レンズ |
富士フイルム X | FUJIFILM XC35mmF2 | 53mm | コスパに優れた標準レンズ |
マイクロフォーサーズ | OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 | 50mm | 人の視野に近い自然な画角 |
カメラと揃えたい初心者におすすめアクセサリー
カメラを購入しても、それだけでは撮影を始めることはできません。快適なカメラライフを送るために、最低限必要なアクセサリーがいくつかあります。カメラ本体と一緒に購入することを強くおすすめします。
アイテム | なぜ必要か | 推奨スペック/タイプ |
メモリーカード | 撮影データを保存するために不可欠。 | 64GB以上, UHS-I, V30 |
予備バッテリー | ミラーレスは電池消費が早い。撮影中断を防ぐ。 | カメラ純正品または信頼できる互換品 |
レンズ保護フィルター | レンズを傷や汚れから守る最も安価な保険。 | レンズのフィルター径に合ったもの |
カメラバッグ/ケース | 衝撃から精密機器であるカメラとレンズを守る。 | クッション性のあるインナーケースまたは専用バッグ |
基本クリーニングキット | 機材を清潔に保ち、寿命を延ばす。 | ブロアー、レンズペン、クロス |
メモリーカードは、写真や動画を記録するための必須アイテムです。ミラーレスカメラはバッテリーの消費が早いため、予備のバッテリーも必ず用意しておきましょう。また、高価なレンズの前面を傷や汚れから守るために、レンズ保護フィルターを装着しておくと安心です。これらを安全に持ち運ぶためのカメラバッグと、レンズをきれいに保つためのクリーニングキットがあれば、基本的な準備は万全です。
【総括】ミラーレス初心者におすすめ出来るモデルの選び方
この記事で解説してきた、初心者向けのミラーレスカメラ選びの重要なポイントを以下にまとめます。
- 最初のカメラは画質とサイズのバランスが良いAPS-Cがおすすめ
- フルサイズは高価で大きく、マイクロフォーサーズは携帯性重視の選択肢
- ピント合わせは「瞳AF」機能があると子どもやペットの撮影で失敗が減る
- 「ボディ内手ブレ補正」があれば暗い場所でもブレにくい写真が撮れる
- 操作性は重要なので、実際にカメラを手に持ってグリップ感を確認する
- モニターが動く「バリアングル」や「チルト」式は様々な構図で撮りやすい
- ミラーレスは軽量コンパクトなモデルが多く、持ち運びが苦にならない
- 撮影した写真はWi-Fiですぐにスマホへ転送・共有できる
- 家族写真や手軽さ重視ならCanon EOS R50が有力候補
- Vlogや動画撮影がメインならNikon Z 30が特化していて使いやすい
- 動きモノを撮りたいならSony α6400のAF性能が今でも非常に強力
- 写真のスタイルや画質にこだわるならFUJIFILM X-S20が満足度高い
- 旅行や散歩のお供にはOM SYSTEM PEN E-P7の小ささが魅力
- 予算を抑えつつ写真も動画も楽しむならPanasonic G100Dがコスパ良し
- レンズ交換で写真の表現は大きく広がり、次は「単焦点レンズ」を
- メモリーカード、予備バッテリー、保護フィルターは最初に必ず揃える