Canon EOS R6 Mark IIIに関する噂が、写真や動画を愛する多くのクリエイターの間で大きな話題となっています。待望のフルサイズミラーレスカメラの全貌を解き明かすため、この記事では現在浮上している様々な情報を徹底的に分析し、EOS R6 Mark IIからの進化ポイントまとめをお届けします。
具体的には、新開発センサーの性能と画質の特徴から、画像処理エンジンとDIGICアクセラレータの実力、そして高速連写とシャッタースピードの進化に至るまで、スペックに関する詳細を深掘りします。さらに、オートフォーカス性能と被写体検出精度の向上や、ボディ内手ブレ補正と協調補正の効果にも注目です。
機能面では、プロの現場でも通用する動画撮影スペックとフレームレートの比較、特に注目される6K撮影・4Kオーバーサンプリングの実力について解説します。また、長時間の撮影を支える放熱設計と長時間撮影時の安定性、使い勝手を左右するファインダーと背面モニターの改良ポイント、データ管理に不可欠なメディアスロット構成と記録形式の変更点、そして撮影の持続力を決めるバッテリー性能と電源効率の向上まで、あらゆる角度から最新の噂を網羅的にご紹介します。
- EOS R6 Mark IIIに搭載が噂される最新スペックの詳細
- 前モデルEOS R6 Mark IIからどのような進化を遂げる可能性があるか
- 動画撮影機能や操作性に関する具体的な改良点
- 競合モデルと比較した際の市場でのポジション
Canon EOS R6 Mark IIIの噂【スペック編】
このセクションでは、EOS R6 Mark IIIの性能の核となるスペックに関する噂を詳しく見ていきます。
- 新開発センサーの性能と画質の特徴
- 画像処理エンジンとDIGICアクセラレータの実力
- 高速連写とシャッタースピードの進化
- オートフォーカス性能と被写体検出精度
- ボディ内手ブレ補正と協調補正の効果
新開発センサーの性能と画質の特徴

Canon EOS R6 Mark IIIの心臓部であるイメージセンサーについては、現在、主に二つの有力な噂が飛び交っています。
一つ目は、最も信頼性が高いとされる情報で、Cinema EOS C50と共通の約3200万画素の新型フルサイズCMOSセンサーを搭載するという説です。この選択は、EOS R6 Mark IIの2420万画素から大幅な画素数アップを意味し、より精細な描写力と大きなトリミング耐性をもたらします。写真作品のクオリティを追求するユーザーにとって、これは非常に魅力的な進化点と言えるでしょう。ただし、このセンサーは高速読み出しが可能な積層型ではないと見られており、純粋な速度よりも解像度と画質を優先した戦略が伺えます。
二つ目の説は、上位機であるEOS R3から継承した約2400万画素の積層型CMOSセンサーを搭載するというものです。こちらの利点は、積層型技術による圧倒的な読み出し速度にあります。これにより、電子シャッター使用時のローリングシャッター歪み(被写体が歪む現象)を劇的に抑制できるため、動きの速い被写体を撮影する際に絶大な効果を発揮します。しかし、画素数が現行モデルから据え置きとなるため、解像度を重視するユーザーにとっては物足りなさを感じるかもしれません。
これらの情報から、キヤノンが「高解像度と豊かな表現力」を採るか、「圧倒的なスピード性能」を採るか、その戦略的な判断が注目されます。
画像処理エンジンとDIGICアクセラレータの実力
高解像度センサーが捉えた膨大な情報を高速かつ高度に処理するため、EOS R6 Mark IIIには最新の映像エンジン「DIGIC X」に加え、補佐的な役割を担う「DIGIC Accelerator」チップを搭載するデュアルプロセッサー構成が採用されると噂されています。
このアーキテクチャは、最上位モデルであるEOS R1やEOS R5 Mark IIから受け継がれる技術であり、カメラの頭脳が大幅に強化されることを意味します。主なメリットは、AIを活用した複雑なオートフォーカス(AF)の演算や、6K RAWといった高ビットレート動画の内部記録など、極めて高い負荷がかかる処理をスムーズに実行できる点にあります。
言ってしまえば、DIGIC AcceleratorはメインエンジンであるDIGIC Xが本来の性能を最大限に発揮できるよう、特定の重いタスクを専門に処理する役割を担います。これにより、連写中や動画撮影中でもAFの追従性が落ちにくく、操作レスポンスの低下も防げるため、ユーザーはより撮影に集中できるようになるでしょう。
ただし、この高性能なプロセッサーは消費電力の増加につながる可能性があり、バッテリーの持続時間とのバランスがどのように取られるかが一つの注目点です。

高速連写とシャッタースピードの進化

EOS R6 Mark IIIの連写性能は、電子シャッター使用時に最高で秒間40コマに達すると予測されており、これは前モデルEOS R6 Mark IIと同等のスペックです。しかし、前述の通り、センサーの画素数が向上する可能性を考えると、同じ速度を維持していること自体が、画像処理エンジンの大幅な進化を物語っています。より多くのデータ量を瞬時に処理できる能力がなければ、この速度は実現できません。
また、シャッターボタンを全押しする前から遡って記録を開始できる「プリキャプチャー(プリ撮影)」機能が、より実用的な形で本格的に搭載されると期待されています。EOS R6 Mark IIにも「RAWバーストモード」という形で同様の機能がありましたが、より使いやすく、様々な撮影シーンで活用できる方式へと改良される見込みです。これにより、野鳥が飛び立つ瞬間やスポーツの決定的瞬間など、予測が難しい一瞬を逃さず捉える確率が格段に向上します。
一方で、メカシャッターでの連写速度については、現行モデルの秒間12コマから大きな変更はない可能性があります。これは、メカシャッターの物理的な耐久性やコストとの兼ね合いが考慮されるためです。
オートフォーカス性能と被写体検出精度

オートフォーカス(AF)システムは、キヤノンが誇る「デュアルピクセルCMOS AF II」を基盤としつつ、その頭脳であるアルゴリズムがフラッグシップ機から受け継がれることで、飛躍的な進化を遂げると見込まれています。
具体的には、AI技術を活用した被写体認識能力が大幅に強化されるでしょう。従来の人物、動物、乗り物に加えて、より多様な被写体を高精度で認識・追尾できるようになると予測されています。例えば、認識できる動物の種類が増えたり、モータースポーツにおけるヘルメットや車体の一部だけでもドライバーを追尾し続けるといった、より高度なAFが実現する可能性があります。
この進化は、特に不規則な動きをする被写体を撮影する際に大きなメリットとなります。一度捉えた被写体に粘り強くピントを合わせ続ける追従性能が向上するため、ポートレートから野生動物、スポーツ撮影まで、幅広いジャンルで歩留まりの高い撮影が可能になるでしょう。
ただし、ファインダーを覗いた瞳の動きでAFフレームを操作する「視線入力AF」は、EOS R3やR5といった上位モデルとの差別化のため、搭載されない可能性が高いと考えられます。
ボディ内手ブレ補正と協調補正の効果
EOS R6 Mark IIIのボディ内手ブレ補正(IBIS)は、レンズ側の光学式手ブレ補正(IS)と連携する「協調制御」により、最大で8.0段分、あるいはそれ以上の補正効果を発揮すると噂されています。これは、EOS R6 Mark IIが達成した最大8.0段と同等か、わずかに向上した性能です。
この強力な手ブレ補正は、特に望遠レンズでの手持ち撮影や、光量の少ない暗い場所でのスローシャッター撮影において絶大な効果を発揮します。三脚が使えない状況でも、手ブレを極限まで抑えたシャープな写真を撮影できる可能性が高まります。
また、動画撮影時にもこの手ブレ補正は非常に有効です。歩きながらの撮影などで発生する大きな揺れを滑らかに補正し、まるでジンバルを使ったかのような安定した映像を得やすくなります。
注意点として、最高の補正効果を得るためには、協調制御に対応したRFレンズを使用する必要があります。全てのレンズで最大効果が得られるわけではない点は理解しておく必要があります。それでも、ボディ内手ブレ補正単体でも高い効果を発揮するため、様々なレンズで手持ち撮影の限界を広げてくれることは間違いありません。

Canon EOS R6 Mark IIIの噂【機能・動画編】

このセクションでは、操作性や動画機能など、より実践的な側面からの進化点に関する噂を解説します。
- 動画撮影スペックと6K撮影の実力
- 放熱設計と長時間撮影時の安定性
- ファインダーと背面モニターの改良ポイント
- メディアスロット構成と記録形式の変更点
- バッテリー性能と電源効率の向上
- Canon EOS R6 Mark IIIの噂と進化点まとめ
動画撮影スペックと6K撮影の実力

EOS R6 Mark IIIは、動画機能において最も大きな飛躍を遂げると予測されており、真の「ハイブリッドカメラ」としての地位を確立するモデルとなりそうです。
6K RAW内部記録とオープンゲート
最大の注目点は、6K解像度でのRAW動画内部記録に対応する可能性が高いことです。これにより、ポストプロダクション(編集作業)でのカラーグレーディングや露出調整の自由度が飛躍的に向上し、極めて高品質な映像制作が可能になります。
さらに、Cinema EOS由来のセンサーを搭載した場合、「オープンゲート」記録に対応する可能性があります。これは、センサーの全領域(3:2アスペクト比)を使って記録する機能で、編集時に横長(16:9)の動画と縦長(9:16)の動画を自由に切り出せるという大きなメリットがあります。SNSなど多様なメディアへのコンテンツ展開を考えるクリエイターにとって、非常に強力な武器となるでしょう。
4Kハイスピード撮影とHDMI端子
クリエイティブなスローモーション映像に不可欠な4K/120p記録にも対応すると見られています。また、外部モニターやレコーダーへの接続をより安定させるため、現行モデルのマイクロHDMI端子から、堅牢なフルサイズHDMI端子へと変更されるという噂もあり、これは映像制作者から高く評価されるポイントです。
機能 | EOS R6 Mark II (現行) | EOS R6 Mark III (噂) |
最大解像度 | 4K/60p | 6K/60p RAW (内部) |
オープンゲート | 非対応 | 対応の可能性 |
ハイスピード | 4K/60p, FHD/180p | 4K/120p |
Log撮影 | Canon Log 3 | Canon Log 2 & 3 |
HDMI端子 | マイクロHDMI | フルサイズHDMI |
これらの進化により、EOS R6 Mark IIIは、プロフェッショナルな映像制作の現場でも十分に通用するポテンシャルを秘めた一台になると考えられます。
放熱設計と長時間撮影時の安定性
高解像度・高フレームレートでの動画撮影において、常に課題となるのがカメラ内部で発生する「熱」です。熱が一定以上に達すると、カメラは自身を保護するために録画を停止してしまいます。
EOS R6 Mark IIIでは、この問題に対処するため、改良された放熱設計が採用されると見られています。Cinema EOSシリーズのように冷却ファンを内蔵する可能性は低いですが、内部の熱を効率的に外部へ逃がすためのヒートシンク構造や筐体設計が見直されることで、前モデルよりも長時間の連続記録が可能になると期待されています。
これにより、インタビューやイベント撮影など、一度録画を始めたら途中で止めたくないシチュエーションでの信頼性が向上します。特に6K RAWのような高負荷な記録モードでも、より実用的な時間、安定して撮影を続けられるようになるでしょう。
ただし、あくまでパッシブ(自然空冷)方式の冷却であるため、炎天下での長時間撮影など、極端に過酷な条件下では依然として熱停止のリスクは残ります。とはいえ、一般的な使用環境においては、EOS R6 Mark IIよりも熱に対する耐性が強化され、ユーザーが安心して撮影に臨めるようになることは間違いありません。
ファインダーと背面モニターの改良ポイント

撮影時の快適性を大きく左右するファインダー(EVF)と背面モニターにも、重要な改良が加えられるとの噂があります。
EVFについては、現行モデルの369万ドットから、より高精細な576万ドットの有機ELパネルにアップグレードされる可能性が。解像度が向上することで、被写体の細部までより鮮明に確認できるようになり、マニュアルフォーカス時のピント合わせも格段に行いやすくなります。
一方、背面モニターには、新しいマルチアングル機構が採用されるかもしれません。これは、従来の横開きの「バリアングル」と、光軸からずれずに上下に動かせる「チルト」の両方の利点を組み合わせたものです。これにより、縦位置でのローアングル撮影など、これまでバリアングル式では少し不便だったシーンでの利便性が向上します。写真撮影と動画撮影、双方のスタイルに対応できるこの新しい機構は、多くのユーザーにとって歓迎すべき進化となるでしょう。
これらの改良は、カメラの基本性能だけでなく、撮影体験そのものの質を向上させるための重要なポイントです。
メディアスロット構成と記録形式の変更点

6K RAW動画のような膨大なデータを扱うためには、高速な書き込みが可能な記録メディアが不可欠です。そのため、EOS R6 Mark IIIのメモリーカードスロットの構成については、大きな変更が予測されています。
最も有力な説は、スロットの一つが従来のSDカード(UHS-II対応)から、より高速な「CFexpress Type B」に変更されるというものです。CFexpress Type Bは、SDカードを遥かに凌ぐ書き込み速度を誇り、高ビットレートの動画を安定して記録したり、高速連写時のバッファーを素早く解放したりする上で大きなメリットがあります。
この場合、デュアルスロットの構成は「CFexpress Type B ×1」と「SD UHS-II ×1」という組み合わせになるでしょう。これにより、高速なメディアをメインにしつつ、バックアップやJPEG/RAWの振り分け用として、手持ちのSDカード資産も活用できるという柔軟な運用が可能になります。
一方で、コストを抑え、既存ユーザーの利便性を維持するために、従来通りのデュアルSD UHS-IIスロット構成を継続するという見方もあります。しかし、噂されている動画スペックの高さを考慮すると、安定したパフォーマンスを確保するためにはCFexpressへの対応がより現実的と考えられます。
バッテリー性能と電源効率の向上
EOS R6 Mark IIIでは、現行モデルと同じバッテリーパック「LP-E6NH」が採用されると見られています。バッテリー自体に変更はないものの、カメラ全体の電力効率は改善される可能性があります。
その理由は、前述の通り、最新の映像エンジン「DIGIC X」と「DIGIC Accelerator」にあります。これらの新しいプロセッサーは、高い処理能力を持ちながらも、電力効率が最適化されていると考えられます。そのため、カメラの性能が全体的に向上しているにもかかわらず、バッテリーの持続時間は現行モデルと同等か、あるいはわずかに向上することが期待されます。
もちろん、6K動画撮影や秒間40コマの高速連写など、カメラの性能を最大限に引き出す使い方をすれば、バッテリーの消耗は早くなるでしょう。しかし、一般的なスチル撮影や短時間の動画撮影であれば、一日を通して予備バッテリーなしで撮影できる場面も多いかもしれません。
また、USB-PD(Power Delivery)による充電や給電にも引き続き対応するため、モバイルバッテリーを活用することで、屋外での長時間撮影にも柔軟に対応できます。

Canon EOS R6 Mark IIIの噂と進化点まとめ
これまで解説してきたCanon EOS R6 Mark IIIに関する様々な噂を、最後に要点としてまとめます。
- 登場時期は2025年11月頃が有力視されている
- センサーは3200万画素の非積層型か2400万画素の積層型の二説が存在
- 高解像度化によりトリミング耐性が向上する可能性がある
- 画像処理エンジンはDIGIC XとDIGIC Acceleratorのデュアル構成
- AIを活用したAFの被写体認識精度が大幅に向上する見込み
- 電子シャッターで最高秒間40コマの高速連写を維持
- より実用的なプリキャプチャー機能が搭載される可能性
- ボディ内手ブレ補正は協調制御で最大8.0段以上を発揮
- 動画機能は6K/60p RAWの内部記録に対応するとの噂
- 縦横動画の切り出しに便利なオープンゲート記録も期待される
- 外部接続用にフルサイズHDMI端子を搭載か
- 改良された放熱設計で長時間の動画撮影に対応
- EVFは576万ドットの高精細パネルにアップグレードの可能性
- 背面モニターはチルトとバリアングルを両立した新機構を採用か
- 記録メディアはCFexpress Type BとSDのデュアルスロット構成が有力