モバイルバッテリーをANAの機内で使うには?【2025年最新版】

ANA等の飛行機に乗る際、「このモバイルバッテリーは機内に持ち込める?」「預け荷物に入れても大丈夫?」といった疑問や不安を感じたことはありませんか。スマートフォンの必需品であるモバイルバッテリーですが、その取り扱いには厳格なルールが存在します。

この記事では、ANAの機内に持ち込めるモバイルバッテリーの最新規定から、多くの人が間違いやすい預け荷物に関する注意点、複雑に思える容量制限(Wh)と簡単な確認方法まで、ANA公式サイトでの持ち込みルールを基に徹底解説します。

さらに、海外路線での持ち込み規制の違いや、万が一飛行機に預けてしまった場合の対処法、安全なパッキングのコツ、機内で充電はできるのかという疑問、そして発火・故障した場合の対応方法、その他電子機器の持ち込み比較まで、あらゆる情報を網羅しました。この記事を読めば、旅行前の失敗や後悔を未然に防ぎ、安心して空の旅の準備を進められます。

この記事で分かること
  • ANAのモバイルバッテリー持ち込み可否と容量制限
  • 預け荷物と機内持ち込みの明確なルール
  • 安全な梱包方法と機内での正しい使い方
  • 国際線利用時やトラブル発生時の具体的な対処法

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目次

モバイルバッテリーをANAの機内で使うための基本ルール

モバイルバッテリーをANAの機内で使うための基本ルール
  • ANAの機内に持ち込める?最新規定
  • 預け荷物に入れられる?注意点
  • 容量制限(Wh)と確認方法
  • ANA公式サイトでの持ち込みルール
  • その他電子機器の持ち込み比較

ANAの機内に持ち込める?最新規定

ANAの機内に持ち込める?最新規定

モバイルバッテリーは、ANAの国内線・国際線を問わず、機内への持ち込みが許可されています。ただし、これはあくまで「機内持ち込み手荷物」として客室に携帯する場合に限られます。

なぜなら、モバイルバッテリーに主に使用されているリチウムイオン電池は、衝撃や圧力によって発熱・発火する「熱暴走」という現象を起こすリスクがあるからです。万が一、飛行中に異常が発生しても、乗客や客室乗務員がすぐに気づいて対処できる客室内で管理することが、空の安全を守るための国際的なルールとなっています。

このため、航空会社は国土交通省の指示に基づき、リチウムイオン電池を乗務員の目が届かない貨物室で輸送することを厳しく制限しています。したがって、モバイルバッテリーは必ず手荷物として自分で客室へ持ち込む必要があるのです。

預け荷物に入れられる?注意点

預け荷物に入れられる?注意点

前述の通り、モバイルバッテリーを受託手荷物(スーツケースなどに入れてカウンターで預ける荷物)に入れることは、ANAの規定で固く禁止されています。これは最も重要なルールであり、違反すると保安検査場で発見され、荷物の再確認やバッテリーの放棄を求められることになります。

この規則は、モバイルバッテリーのような「予備電池」に適用されます。一方で、スマートフォンやノートパソコン、デジタルカメラなど、機器に「内蔵されている電池」は、特定の条件下で預け荷物に入れることが可能です。その条件とは、機器の電源を完全にオフにし(スリープモードは不可)、偶発的な作動や損傷を防ぐために頑丈なスーツケースに入れ、衣類などで保護することです。

この違いは、電池が機器本体の頑丈な筐体で保護されているか、端子がむき出しでショートのリスクが高い状態か、というリスク評価に基づいています。以下の表で、バッテリー関連製品の持ち込み可否を整理しました。

品目機内持ち込み受託手荷物(預け入れ)主な条件・制限
モバイルバッテリー/予備電池不可容量・個数制限あり。短絡防止措置が必須。
スマートフォン(電池内蔵)預け入れ時は本体電源を完全にOFFにし、保護措置が必要。
ノートパソコン(電池内蔵)預け入れ時は本体電源を完全にOFFにし、保護措置が必要。
ワイヤレスイヤホンと充電ケース預け入れ時は電源OFFと保護措置が必要。

容量制限(Wh)と確認方法

容量制限(Wh)と確認方法

ANAをはじめとする航空会社は、モバイルバッテリーの容量を「Wh(ワット時定格量)」という単位で判断します。これはバッテリーが持つエネルギーの総量を示す国際的な基準です。

お持ちのバッテリーのWhは、製品本体やパッケージに記載されていることが多いですが、もし「mAh(ミリアンペア時)」しか書かれていない場合でも、以下の式で簡単に計算できます。

ワット時定格量(Wh) = 定格電圧(V) × 定格容量(mAh) ÷ 1000

一般的なモバイルバッテリーの電圧は3.7Vで設計されていることが多いため、電圧の記載がない場合は「3.7V」として計算できます。例えば、10,000mAhのバッテリーであれば「3.7V × 10,000mAh ÷ 1000 = 37Wh」となり、ANAの持ち込み基準を問題なくクリアしていることが分かります。

ここで極めて大切な注意点があります。それは、WhやmAh、Vの表示がどこにもなく、容量が全く確認できないモバイルバッテリーは、輸送そのものが禁止されているということです。保安検査員が安全基準を満たしているかを確認できないため、没収の対象となります。古くなった製品や安価なノーブランド品を使用する際は、表示が明確に読み取れるか必ず確認してください。

ANA公式サイトでの持ち込みルール

ANA公式サイトでの持ち込みルール

ANAでは、機内に持ち込めるモバイルバッテリー(予備電池)の容量について、Whに基づいた3段階の制限を設けています。このルールは国内線・国際線で共通です。旅行前に、ご自身のバッテリーがどの区分に該当するかを必ず確認しておきましょう。

段階ワット時定格量(Wh)目安の容量(mAh)機内持ち込みの可否と条件
段階1100Wh以下約27,000mAh以下持ち込み可(1人あたり合計20個まで)
段階2100Whを超え160Wh以下約27,000mAh超~43,000mAh以下持ち込み可(1人あたり2個まで)
段階3160Whを超えるもの約43,000mAh超輸送不可(持ち込み・預け入れともに不可)

市販されているほとんどのスマートフォン用モバイルバッテリーは「段階1」の100Wh以下に収まります。この場合、個数制限は合計20個までと余裕がありますが、これは他の予備電池(デジタルカメラ用など)との合計個数である点に注意が必要です。高性能なノートPC用やドローン用などの大容量バッテリーは「段階2」に該当する可能性があり、その場合は2個までしか持ち込めません。

その他電子機器の持ち込み比較

その他電子機器の持ち込み比較

モバイルバッテリー以外のリチウムイオン電池を内蔵した製品にも、それぞれルールが定められています。特に注意が必要なものをいくつか紹介します。

電子タバコ・加熱式タバコ

電子タバコ本体やその予備バッテリーは、機内持ち込みのみ可能です。受託手荷物として預けることはできません。また、他の乗客への影響や火災のリスクを考慮し、機内での使用はもちろん、本体やバッテリーを充電することも固く禁じられています。

スマートバゲージ

スーツケース自体にGPS機能や充電機能が付いたスマートバゲージは、内蔵されているリチウムイオン電池の取り扱いが鍵となります。

  • 電池が取り外せないタイプ: この場合、そのスーツケースは機内持ち込み・預け入れともに一切できません。輸送自体が禁止されています。
  • 電池が取り外せるタイプ: 電池を取り外し、その電池を機内持ち込み手荷物として客室に持ち込むのであれば、電池が取り除かれたスーツケース本体のみを預け荷物として預けることができます。

購入を検討する際は、電池が取り外し可能なモデルを選ぶことが非常に大切です。

モバイルバッテリーをANAの機内で安全に使う知識

モバイルバッテリーをANAの機内で安全に使う知識
  • 安全な持ち運びを実現するパッキングのコツ
  • 機内で充電はできる?新ルールの解説
  • 海外路線での持ち込み規制の違い
  • もし飛行機に預けてしまった場合の対処法
  • 発火・故障した場合の対応方法
  • 安全な旅のためのモバイルバッテリーANAルール

安全な持ち運びを実現するパッキングのコツ

安全な持ち運びを実現するパッキングのコツ

モバイルバッテリーを安全に機内へ持ち込むためには、輸送中の「短絡(ショート)」を防止する措置が義務付けられています。短絡とは、バッテリーの金属端子部分が、バッグの中の鍵や硬貨、アクセサリーといった他の金属製品と接触し、電流が流れて発熱・発火する現象です。

これを防ぐための具体的なパッキング方法は以下の通りです。

  • 購入時に入っていたプラスチックケースや小売り用のパッケージに収納する。
  • USBポートなどの金属端子部分に、絶縁性のテープ(セロハンテープやビニールテープなど)を貼って保護する。
  • モバイルバッテリーを一つずつ、個別のプラスチック袋や、布製の保護ポーチに入れる。

これらのいずれかの方法で必ず保護してください。特に複数のバッテリーや電子機器を一つのバッグに入れる際は、中で動いて互いに接触しないよう、ポーチなどで仕分ける工夫が有効です。また、保安検査をスムーズに通過するために、PCなどと同様に、モバイルバッテリーも手荷物からあらかじめ取り出して別のトレーに置くと、検査員が容量表示を確認しやすくなります。

機内で充電はできる?新ルールの解説

ANAの機内では、モバイルバッテリーを使ってスマートフォンなどを充電したり、座席の電源を使ってモバイルバッテリー自体を充電したりすることが可能です。ただし、そこには安全のための新しいルールが存在します。

そのルールとは、「乗客自身の監視下でのみ充電を行う」ということです。これは、万が一充電中にバッテリーの異常(発熱や膨張など)が発生した場合に、即座に気づけるようにするための措置です。

具体的には、以下の行為は禁止されています。

  • 座席上の共用収納棚(オーバーヘッドビン)にモバイルバッテリーを入れたまま充電すること。
  • 前の座席の下に置いたリュックサックやバッグの中に入れたまま充電すること。

充電を行う際は、必ずバッテリーが見える状態、例えばシートバックポケットやテーブルの上などに置き、常に状態を確認できる範囲で管理することが求められます。これは、国土交通省の要請に基づき、航空会社が導入した積極的な安全対策の一環です。

海外路線での持ち込み規制の違い

海外路線での持ち込み規制の違い

ANAのモバイルバッテリーに関する規定は国内線・国際線で共通ですが、国際線を利用する際には、もう一つ注意すべき点があります。それは、目的地の国や経由地の空港当局が、独自のさらに厳しい規則を設けている可能性があることです。

例えば、中国の空港では、バッテリー容量の表示が明確でないものや、安全基準を満たすことを示す「CCCマーク」がないものの持ち込みが厳しく制限されるケースが報告されています。ANAのルールはクリアしていても、現地の保安検査で没収されてしまう可能性があります。

したがって、国際線、特に乗り継ぎがあるフライトを利用する場合は、ANAの規定だけでなく、渡航先・経由地の国の航空保安規則についても事前に調べておくと、より安心して旅行の準備ができます。また、ANAが運航する便ではなく、他社が運航するコードシェア便に搭乗する場合は、原則として実際に搭乗する運航会社のルールが適用されるため、そちらの規定を確認することが大切です。

もし飛行機に預けてしまった場合の対処法

もし飛行機に預けてしまった場合の対処法

うっかりモバイルバッテリーを預け荷物の中に入れたまま、空港のカウンターで預けてしまった場合、どうなるのでしょうか。

多くの場合、X線による保安検査の段階で係員によって発見されます。その際は、空港の館内放送で名前が呼び出されるか、搭乗ゲートで係員に声をかけられ、スーツケースを開けて該当のバッテリーを取り出すよう指示されます。この手続きには時間がかかり、フライトの出発時刻が迫っている場合には、乗り遅れの原因にもなりかねません。

万が一、保安検査をすり抜けて貨物室に運ばれてしまった場合、飛行中に発火するリスクを抱えたまま飛行することになり、非常に危険です。もし搭乗後に預け荷物に入れてしまったことに気づいた場合は、速やかに客室乗務員にその旨を申告してください。荷物を準備する段階で、モバイルバッテリーは必ず機内持ち込み用の手荷物に入れる、ということを徹底するのが最善の対策です。

発火・故障した場合の対応方法

可能性は低いものの、もし機内で使用しているモバイルバッテリーに異常が発生した場合の対処法を知っておくことは、自分自身と周りの乗客の安全を守る上で非常に重要です。

注意すべき異常の兆候は以下の通りです。

  • 触ると異常に熱い
  • バッテリーのケースが膨張している、変形している
  • プラスチックが焼けるような異臭がする
  • バッテリーから煙が出ている

これらの兆候のいずれか一つでも感じたら、ためらうことなく、直ちに近くの客室乗務員に知らせてください。乗客自身で対処しようとせず、専門の訓練を受けた乗務員に任せることが最も安全です。ANAの航空機には、万が一の発火・破裂に備え、バッテリーを安全に封じ込めるための特殊な耐火バッグ(Fire Resistant Bag)が搭載されています。速やかな報告が、被害を最小限に食い止めるための鍵となります。

モバイルバッテリーをANAの機内で安全に使うための知識について総括

  • モバイルバッテリーは預け荷物には絶対に入れない
  • 持ち込みは機内手荷物として客室に携帯する
  • 容量(Wh)が不明または表示のないものは持ち込み不可
  • 持ち込める容量は160Wh以下に限られる
  • 100Whを超える場合は1人2個までの個数制限がある
  • 一般的なスマホ用バッテリーは100Wh以下で20個まで可能
  • 予備電池は短絡防止のため個別に保護する
  • 購入時のケースや専用ポーチの活用が推奨される
  • 端子部分に絶縁テープを貼るのも有効な方法
  • 機内での充電は自分の監視下で行う
  • 座席上の収納棚に置いたままの充電は禁止
  • バッグの中に入れたままの充電もしてはならない
  • バッテリーの異常を感じたらすぐに客室乗務員へ報告する
  • 国際線では渡航先の国の規則も確認しておく
  • スマートバゲージは電池が取り外せるかを確認する
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